社宅に入りそこなった人というのは、民間の家賃が高いから、「これじゃやっていけない。俺は運悪く社宅に入れなかったけれども、これはかえってチャンスだ。あの連中をうらやましがっている暇なんかないや、こっちは節約してもとにかく一軒の家を手に入れないと、こんな高い家賃じゃとても子どももつくれないし、教育費も出ないや」ということで一生懸命やって、生活はかえってキツイけれども家が手に入る、結果的にトクをするということになります。もっともこういう人たちは、最初のうちは泣いています。もう無理に家を買ったためにお金がなくて、ローンのために奥さんまでがパートに出なければなりません。「社宅で暮らしている人は、昼間テニスをやったり、どっかでお食事をしたりしていいわね、幸せね。それにひきかえウチなんか……」なんてうらやましがりながら、グチをいいながらパートで一生懸命働いて、ローンに追われています。けれども、結果的には若いときだから、そういう苦労も乗り越えられるのです。そして、30代後半、40代になって、「社宅の人はいまだにマイホームがないけど、あたしたちは少なくともローンの3分の1は、払い終わったわ」といってニッコリするというケースは、これまでザラにありました。これからもこの状況はちっとも変わらないわけで、「社宅に入れた人はかえって不運、社宅に入れなかった人のほうが将来的にはプラスで幸運」だと、私は思いますよ。つまり、家賃の安い社宅がマイホームをかえって遠くするのです。どうせ社宅にいるならば、うんと貯金をして資金をしっかりつくって、1日も早くマイホームを手に入れ、社宅を出るように頑張らなければ、社宅にいる意味はありませんね。
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