わが国の賃料マーケットでのrは、欧米でのP=r/iという一般式が成立するマーケットでのrと同じである。一般的なP=r/1が成立する賃料マーケットでのPは、いわばファンダメンタル(基礎的)な地価だと言っていい。ここでは、それをP(f)と呼ぶことにする。これが、10年以上にわたる不況を招いた、91年前後をピークとする不動産バブルを分析する際に盛んに議論されたバブルのファンダメンタルズ論である。欧米では、地価が上がれば賃料も上がり、地価が下がれば賃料も下がるという連動がある。
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しかし、わが国の土地市場のP(b)はP(f)とはまったく別の水準を示し、戦後のほとんどの時期でP(b)はP(f)より水準が高かった。そして、P(b)は90年の不動産向けの融資の総量規制以後、91年あたりをピークに一転して下落を続け、00年あたりまで下げ止まる点を見出せなかった。当時、わが国では誰もがP(f)がどれだけの水準かを知りたがった。もう下げ止まるのか、まだ下がるのか、どこが収束点かわからなかったのだ。P(f)を求めるにはrとiが必要だ。